トコジラミは人間以外にも、犬や猫、ネズミやコウモリ、鳥などからも吸血します。
トコジラミ被害で最も悩まされるのは、「痒み」でしょう。
トコジラミに刺されると
・激しい痒みに襲われ
・皮膚に刺された跡が残ります。
昆虫学上でトコジラミが属している海外のカメムシ目の中には
人や動物から吸血して、心臓障害などを引き起こす病気を媒介する種類もいますが、
幸い、現在のところ、トコジラミに関しては、
吸血によって感染症を媒介させたという情報はありません。
但し、トコジラミを潰した時に出てくる血液を介して、
肝炎やエイズなどが感染する可能性があるとも言われています。
何故、トコジラミに刺されると痒くなるのでしょうか?
それは体内で、アレルギー反応が起きているからです。
トコジラミは、針状の口器から吸血するときに、体内に唾液を注入します。
この唾液に対してアレルギー反応を起こし、激しい痒みが生じるのです。
日本でのトコジラミ被害
江戸時代に、海外から中古船を購入したことが原因で港を中心としてトコジラミの被害がみられたと言われています。
昭和の時代には都市部を中心に家庭でのトコジラミ被害がみられていたと言われますが、東京オリンピック頃を境に被害は減少して、日本でのトコジラミ被害は、1970年代にはほとんど見られなくなりました。
しかし、2006年頃から日本でもトコジラミ被害が増加するようになり、
東京都内だけでの保健所に寄せられたトコジラミの相談では、
1990年代には年間に20件も満たない程だったのが、2012年には342件にも増加しました。
これは、1990年代初期と比べると、20倍以上、2000年代初期と比べても、10倍以上のの被害件数となっています。
トコジラミ被害の範囲
トコジラミ被害は、海外からの観光客が出入りする宿泊施設を中心にして発生している傾向があります。
トコジラミ被害の見られる主な場所
・ホテル・旅館・ゲストハウス・シェアハウス・カプセルホテル等の簡易宿舎
・寮・サウナ・スーパー銭湯・映画館・インターネットカフェ
・住宅(集合住宅・一戸建て)・病院医療施設・福祉施設