駆除の匠の責任者、稲葉(ペストコントロール1級技術者)が、
令和5年12月14日放送のFBS「めんたいワイド」の番組内で年末年始の宿泊先でトコジラミを持ち帰らない対策についてお話をさせて頂きました。
夕刊めんタイムリー|家に入らせないトコジラミ対策

エアコンの裏側
トコジラミは狭く暗い場所に潜み、夜間の就寝時間帯に吸血のために活動をします。
ベッド周りを中心として、ベッドの裏側、布団やマットレスの縫い目、カーテンレールやコンセントの隙間、エアコンの隙間などにも潜みます。
トコジラミは名刺一枚の隙間に潜む
名刺1枚分の隙間があれば、トコジラミは入り込んで隠れることができます。

トコジラミで注意する場所は?

これからの年末年始の旅先では、トコジラミを家に持ち帰らないことを意識しておくと良いと思います。

宿泊先のベッド周りに血糞と呼ばれる黒い点はないかを調べるという情報もみられますが、
初期の段階でトコジラミに気付くことは専門家でも難しく、現実ではないと思います。
宿泊先で吸血を防ぐことよりも、家に持ち帰らないことに注意する方が現実的で重要です。

ビニール袋
不特定多数の人が宿泊する施設などでは、70ℓくらいの大きさの透明のビニール袋を持参すると、家にトコジラミを持ち帰らないための対策を行うことができます。

キャリーバッグをビニール袋で縛る

実は、トコジラミはツルツルした面を歩くことが苦手です。
荷物をビニール袋に入れて縛っておくと、旅先でトコジラミが付着して家に持ち帰るのを防ぐことができます。

ビニール袋の上で広げる
また、荷物の中身を出すときは、ビニール袋を広げて荷物を出すと、
服や物への付着を防ぐことができます。

荷物は玄関でプラスティック製ケースに入れる

もしもトコジラミの被害がお住まいの地域で深刻になってきた時は、
帰宅後、外出で使う靴やバッグは部屋の中には入れず、玄関先でプラスティック製ケースの中に入れて管理すると、トコジラミを家に入れないための対策になります。

プラスティックケース内の荷物 帰宅後の脱衣、洗濯

帰宅後はすぐに部屋に入らずにまずは脱衣所に行きましょう。(家の中での導線を作る)

しかしながら、トコジラミは、自分だけでなく、荷物や段ボールなどに紛れて家の中に入ってくることがあるため、100%侵入を防ぐことは難しいです。
トコジラミを完全に防ぐのは困難
トコジラミを家に持ち込んでしまった場合でも、早期の発見と対策ができるように、家でトコジラミが潜む隙間を減らしておくことも重要な対策です。
不要な物を溜めない(断捨離)、日頃から整理整頓を心がけると、万が一トコジラミを家に入れてしまった時でも早期発見と対策につながります。

トコジラミの完全駆除は専門的な知識と経験が必要

トコジラミの発生に気付いた時は、
落ち着いて3つの行動をしてください。

1,吸血と繁殖を防ぐ環境を作る

トコジラミの雌は吸血しないと卵を産めません。
敷き布団、マットレスをビニール袋で覆うと、トコジラミが布団の上に登って来れず、吸血を防ぐことができます。
安眠袋もお勧めです。

2,拡散させない対策をする

トコジラミを物や服に付着させて拡散させないために物品はビニール袋に入れてください。
また掃除機や寝具を他の部屋に移動させないようにしてください。
煙式の殺虫剤は、ピレスロイド系成分の抵抗性が高く、隙間に潜むトコジラミに対しての駆除は難しく、忌避効果により他の部屋にトコジラミを移動させる原因となるため、使用は控えてください。

3,重要書類は隔離しておく

廃棄ができない契約書や証書、思い出の写真は透明のビニール袋に入れて隔離しておくことをお勧めします。

トコジラミを発見したら早めに専門業者に
トコジラミの駆除は、害虫駆除業者でも専門的な知識と経験がなければ根絶は難しい分野になります。
トコジラミは殺虫剤だけでの完全駆除は難しく、被害に気付いたら、すぐに専門業者に駆除を依頼することが望ましいです。
自分で駆除をされる方で殺虫剤を使用する場合は成分に注意してください。(有機リン、カーバメイト系、オキサジアゾール系の成分が含まれた製品を選ぶ)
2~3週間で大きな効果がみられない場合は、専門業者に依頼をしてください。

さいごに、トコジラミが自らで行動する範囲は狭く、人と物に付着し「運搬」によって広範囲に移動をします。
駆除の匠 福岡(稲葉矢株式会社)では福岡県外のトコジラミ被害が深刻な地域の駆除現場に行っていますが、地域でトコジラミが流行する要因には、トコジラミの認知不足(対応が遅れ大量発生)、収入要因(専門業者に依頼ができず大量発生)、人口密度(密度が高いと拡散しやすい)、化学的要因(新たな殺虫剤耐性の獲得)などが考えられ、公衆衛生の維持には、報道機関、行政機関、駆除業者、研究機関がうまく連携することが必要だと感じています。
幸い、まだ福岡県はトコジラミの被害が深刻な状況ではないようです。
家でトコジラミが大量発生する原因の一つに、トコジラミという虫を知らずに対策が遅れるということがありますので、ダニ、ノミ、蚊以外にも、トコジラミという吸血昆虫がいるいう認知を広げて、トコジラミの流行を防ぎましょう。