「シロアリが気になるけど、シロアリ駆除の料金ってどれくらいかかるの?」
「業者から見積書をもらったけども、果たしてこれは妥当な金額?」

シロアリ駆除や予防工事の必要性を認識しているにもかかわらず、
工事費用への不安や疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

もしかすると、この記事を読んでいる方の中には
シロアリ駆除の業者や料金のことがものすごく不安になっている方もいるかもしれません。しかし、シロアリが発生しているけれども、過剰な不安で駆除を先送りしてしまうのは住居の安全面からも大きな問題です。

この記事では、シロアリ駆除費用の相場や異なる料金の理由、注意すべきについて説明をしていますが
費用相場だけでなく、何故、業者によって金額が違うのかが分かるようになりますので、自分に合ったシロアリ駆除業者を選べるようになります。

この記事が、シロアリの駆除費用や業者への不安を解消し、あなたの住まいの状況に合った施工法、施工業者を選ぶことができる一助になれば幸いです。

この記事を書いた人

稲葉

福岡県出身・駆除の匠開発チーム
所属:西日本シロアリ防除
資格:しろあり防除施工士・木材劣化診断士・ペストコントロール1級技術者

シロアリ駆除費用の知識

シロアリ業者と一言でいっても、
主要としている取引先や企業規模の違い、また主要としている事業などその業態は多様です。

例えば、従業員数が100名以上の企業から
10名未満の小規模な業者、一人親方の個人事業まで様々で、
従業員が多い企業ほど管理者など工事に直接的に関係しない経費も必要となります。

つまり、企業規模や事業形態などの要素によって、費用相場は異なります。

下記は一般的なシロアリ駆除費用の料金です。

一般的なシロアリ駆除費用の相場(施工面積66㎡以上)

シロアリ予防:1,600円/㎡ ~ 2500/円/㎡
ヤマトシロアリ駆除:1,800円/㎡ ~ 3,000円/㎡
イエシロアリ駆除:ベイト工法(駆除完了まで) 20万円~

シロアリ駆除費用の相場は上記のように大きく幅があり、依頼をする業者によって費用が大きく変わります。

前述のように、依頼をする業者によって費用相場が大きく異なる理由は、

依頼をする業者の業態と地理的な要素が大きな要因となっており、

具体的には、「企業規模の大小」「事業形態」「地域性」の3つが大きく関係します。

次は、この3つの要素について詳しく説明をします。

シロアリ駆除費用の違いを決める3つの要素

シロアリ駆除費用は、依頼をする業者によって費用相場が変わります。
その理由は以下の3つの要素が関係します。

企業規模の大小の違い

シロアリ駆除の料金には、依頼をする会社の大きさが関係します。
上場企業や沢山の従業員を抱えている会社は、小さな会社よりも事業経費が大きいため、事業継続のためには1つの工事で相応の利益が必要となります。
一方で、自宅兼事務所の個人事業主は必要な事業経費が少ないため、相場よりも安い金額でも利益を作ることができます。

事業形態

シロアリ工事を専門にしている業者にも様々な事業形態があり、
ハウスメーカーやJA、建築業者との取引を主にしているシロアリ業者と、一般のお客様との取引を主にしているシロアリ業者に大きく分かれます。

前者の場合は、取引先会社の下請けや紹介によるもので、工事代金に元請けや紹介元の利益が含まれます。

後者の場合は、工事会社との直接の契約となり、工事代金に中間業者の利益がないため安く工事できることがあります。
以前は、シロアリ業者との直接の契約は訪問販売業者しかなかったため割高でしたが、
インターネットが普及した現在では、営業マンを雇わない小規模のシロアリ業者でもホームページを持って広報を行っています。

地域性

地価の高い都心部と地価の安い地方とでは、平均的な家の広さ大きく変わります。
一般的なシロアリ工事は、1階面積に施工単価を乗じて計算しますが、
1階面積の平均が10坪の地域と20坪の地域でも、人件費や交通費は同じですので、業者が採算をとれる施工単価は異なります。
また、シロアリ駆除は地域によって繁忙期の期間が違うことも、施工単価に影響します。

自分に合ったシロアリ駆除業者に依頼をしましょう

一般的には企業規模の大きさは、シロアリ駆除の料金に影響しますので、もしも料金だけを重視するのであれば、規模の小さな業者を探すことが近道でしょう。

しかし、現実には、シロアリ駆除の業者への依頼には「技術」「保証実現性」「業者のアフターサービスの在り方」が重要になります。この3つの一つでも欠けると、工事後のトラブルになるためです。

会社規模の大きさやブランドを重視しているのか、企業規模は関係なく上記のような条件を満たす業者を希望しているのか、まず明確にすることで、
見積もりを依頼すべき業者のミスマッチを防ぐことができます。

見積もりを依頼する場合には、次のようなことを気を付けると良いでしょう。

平米・坪単価表記は安くてもトータルでは高くなることがある

A社 見積 単価 金額
ヤマトシロアリ駆除 20坪 5,000円 100,000円
浴室処理 一式 28,000円
玄関処理 一式 22,000円
勝手口処理 一式 7,000円
ハツリ 2か所 10,000円
合計 167,000円
B社 見積 坪数 単価 金額
ヤマトシロアリ駆除 20坪 7,000円 140,000円

例えば、上記の見積もりでは、
A社の方が一坪辺りの表示単価は、B社よりも2000円/坪も安いのですが、
総額では、B社よりも27000円も高くなっています。

シロアリ業者によって見積もりの出し方は違い、
このように、表示される坪単価は安くても付帯費用が必要となり結果的に金額が高くなることがあります。

業者によって料金が異なることは仕方ない
業者によってかかる経費が違いますので、企業規模や業態によって見積書の料金が異なることは仕方ありません。(先に紹介した料金相場の範囲で)
その業者の対応力や工事の技術が料金に見合っているのであれば、その業者の価値であり、料金が少し高くても問題ないかと思います。
ただ、シロアリ駆除業を行っていて、大事だと感じるのは、もしも他社よりも料金が高いと感じた場合でも、その場しのぎのではなく誠実に回答をしてくれる業者であることが大切だと感じます。
例えば、他社よりも料金が随分高い理由を「うちは特殊な薬剤を使っている」といったような回答ならば、この業者さんに頼んでも、もしも何か問題があった時にもその場しのぎの対応をするのではないかと思ってしまいます。

総合的に判断する必要性

誰もが少しでも安く費用を抑えたいと思うはずですが、
料金の安さだけでシロアリ駆除業者を選ぶことはお勧めできません。

シロアリ防除工事は分かりにくいです。
料金の安さばかりに目を向けてシロアリの駆除を頼んだばかりに、シロアリが再発生して、私たちに工事を依頼をしてこられる方もいるからです。
シロアリ調査に行くと、その家にとってやるべき防除施工を行っていなかったことが、原因でシロアリが再発生していることがほとんどです。

また、料金が安すぎると、アフターサービスを含めた利益がとれてなく、
シロアリ防除だけで事業が成り立っていない可能性があります。
このような場合では、工事の時や工事後の点検時に床下換気扇や基礎の補修工事などの契約を前提とし、
追加の契約で利益を補填している業者の可能性も考えられます。

シロアリ駆除業者を選ぶ時には、次の3つを確認しましょう。

工事内容の確認
~シロアリ駆除の技術

シロアリは地中から家に上がってきますので、シロアリ防除施工では床下に入ってシロアリが建物に侵入できないようにシロアリ防除剤を散布します。
しかし、シロアリの侵入経路は床下だけではなく、床下のない柱や玄関や勝手口、壁からも侵入をしてきます。
シロアリの種類によっては、地中から一たび土台などの建物に到達すると、柱や土台、壁の中で四方八方に道を作って、天井裏を含めた家全体に被害を及ぼすことがあります。
そのため、シロアリ駆除では、建物全体に効果のあるその家の構造を考えた駆除方法を行う必要があります。
近年では、気密性の高い基礎断熱工法の住宅も多く、外基礎断熱材からのシロアリの侵入を想定したシロアリ防除施工も必要です。

シロアリ駆除を行なっている業者は様々です。
本当にご自分の家にとって効果のある施工方法なのか事前に確認しましょう。

保証内容の確認

ほとんどのシロアリ業者は、万が一工事後にシロアリが発生した場合に無料で駆除工事を行う保証を行います。

ところが、シロアリ駆除現場の中には、「数年前にシロアリ駆除をやってもらったけども、保証はなかった」という方もおられます。
このような再発現場の床下に入って以前の業者の工事の形跡を見ると、シロアリを発見したであろう部屋のシロアリの侵入経路の大引きにドリルで孔を開けて薬剤を注入しただけなど局所的な施工で完全に駆除を行っていない業者もいます。その結果、他のシロアリの侵入経路ではシロアリ被害は進行して、羽アリとなって現れ気付くまで、柱や天井裏の軒や桁などのシロアリ被害が進んでしまいました。

建物の構造によっては、保証ができない案件もありますが、筆者の経験上、「安く駆除をするけども保証はない」というのは、杜撰な施工でシロアリが再発生し、二重でお金がかかってしまうだけでなく、シロアリ被害も進行してしまう可能性が高いため、お勧めできません。

また、シロアリ損害保険に加入をしているシロアリ駆除業者であれば、工事保証に保険が付保されることがあります。

保証はあるのか、どのような保証の内容なのかを確認しましょう。

信頼できる業者か判断
~保証の実現性とアフターサービスの在り方

保証書はあるのに、シロアリが再発生をしても、業者が保証をしてくれないということもあります。
また、後から床下の湿気対策や家屋補強工事などを執拗に勧めてくる業者もいます。

見積もりを依頼した際には、その場で決めずに、
一方的な営業がないかなど担当者の対応に注意して、信頼ができる業者なのかを判断しましょう。

さいごに

長く付き合えるシロアリ業者を選びましょう

シロアリ駆除・予防施工は、施工が終わって終わりではなく、
工事後も何かあった時にしっかりと対応を依頼しなければいけません。
しかしながら、中には施工後のアフターサービスを目的として訪問をするのではなく、
湿気対策や基礎の補修工事などの販売を目的としている業者もみられますので、
見積もりを依頼した時に、業者都合ではなく依頼者目線で営業をしているかという判断も必要です。

シロアリ防除薬剤の効力は5年を目途に作られています。
特にシロアリ被害の多い地域では、5年毎のシロアリ防除施工が必要となり、長い付き合いとなります。
シロアリ駆除業者選びでは、料金の安さだけでなく、様々な要素とのバランスを考えて長く付き合えると思う業者を選ぶことをお勧めします。

この記事を書いた人

稲葉

福岡県出身・駆除の匠開発チーム
所属:西日本シロアリ防除
資格:しろあり防除施工士・木材劣化診断士・ペストコントロール1級技術者

      福岡県・山口県西部でのシロアリ調査見積もりにお伺いいたします。

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