こんにちは。
駆除の匠です。

今日は、光触媒コーティングでの感染症対策についてお話ししたいと思います。

新型コロナウィルスが騒がれる中、新型コロナに効くという謳い文句で、
健康食品、マイナスイオン発生器、空間除菌剤等など様々な商品が出回っています。

光触媒スプレーもそのうちの一つで、誇大標記で消費者に誤った認識を与えるとして、消費者庁から警告を受けている事業者もいます。

光触媒は、ウィルスを酸化分解することは知られていますが、
全てのウィルスについて保証できる訳ではなく、新型コロナウィルスについては、まだ実証データがないといったことが現状です。

実証データもなく効果がわからないにもかかわらず、インターネット上で「新型コロナウイルス対策に!」といった標記で販売をする事業者がいたため消費者庁から叱られた訳です。

また、「光触媒により菌やウイルスの根本となる DNA を破壊し不活化」というキャッチコピーもあったようですが、そもそも新型コロナウィルスにはDNAはありません。

これからも新型コロナ対策を謳った様々な商品が出回ると思いますので、商品についてはしっかり調べてから購入しましょう。

さて、光触媒での感染症対策について話を戻します。

光触媒は、以前より病院の手術室などのタイルを光触媒加工するなどによって感染症対策として利用されていました。
新型コロナについては、同じエンペローブ型のインフルエンザウィルスの不活性化は認められているため、新型コロナの予防方法が確立しない現在、効果を”期待”して鉄道やテーマパークなどの企業が接触感染対策のために取り入れています。

それでは、何故、光触媒コーティングは感染症対策として有効なのでしょうか?

感染症は細菌やウィルスなどの病原体が人の体内に入ることで起こります。

感染者や病原菌が付着している物などを感染源といいます。

したがって、感染者を隔離したり、感染源となっている場所を消毒することによって、感染源を絶つことができます。

しかし、感染者には、無症状の人もおり、知らぬ間に、病原菌を拡げてしまっていることがあるのです。

そこで、感染症を予防するためには、感染経路を把握して対策をすることが重要になります。

人から人に移る感染経路には、接触感染、飛沫感染、空気感染の3つと言われます。

接触感染とは、ドアノブや、ボタンなどについた病原菌に触れた手で、目をこすったり、食事をしたりすることが原因で、目の面膜や口から病原菌が侵入をして感染をすることです。細菌やウィルスは目に見えませんが、人がよく接触するドアノブやボタンなどからあっという間に広がっていくことが知られています。
アリゾナ大学が行った感染症の実験では、オフィスのドアノブにウイルスを付着したところ、社員間の直接的な接触はないにもかかわらず、半数以上の社員にウイルスが付着していたとのことです。

接触感染の予防対策として、接触部位へのまめなアルコール除菌が挙げられます。

しかし、人間が行うものですので、除菌漏れや人手不足などによる除菌忘れはどうしても出てしまいます。

そこで、菌やウィルスを分解してくれる光触媒を人が触れる箇所にコーティングで、接触感染のリスクを低減することができます。

また、飛沫感染とは、咳やくしゃみ、会話中に飛ぶしぶきが、人の粘膜から侵入をして感染をすることです。
直接的にしぶきが粘膜に入らなくても、飛散したしぶきが床やテーブルなどに飛散することで、接触感染の原因となってしまいます。

飛沫感染には、人と人との距離を取ることと、会話や咳によって飛ぶしぶきが飛散ひないようにマスクを着用することが有効と言われています。
また、会話や咳で病原体を含んだしぶきが飛散した場合でも、光触媒コーティングを行うことで、菌やウィルスを分解してくれるため接触感染のリスクが低減することが期待できます。

最後に、空気感染です。空気感染とは、水分を含んだしぶきが蒸発して0.005mm以下の大きさとなった飛沫核(エアゾル)の粒子が、空気中を浮遊して広範囲に広がり、空間に浮遊している病原体を吸入することで感染することを空気感染と言われています。現在のところ、空気感染を起こす感染症は、結核、水痘、麻疹の3つだけと言われていますが、天井や壁など室内全体を光触媒コーティングすることで、空気の対流によって壁などに付着した空中浮遊菌が分解されることが期待できます。