ベイト工法とは?
ベイト工法とは、簡単に言うと、
薬剤散布を行わずに、シロアリに毒餌を食べさせて巣ごと駆除する方法です。
一般的なシロアリ防除では、シロアリ防除剤を水で希釈して、シロアリが発生している場所や、建物の立ち上がりなどに薬剤を散布してシロアリを駆除またはシロアリ被害を予防します。
ベイト工法はシロアリの生態に着目して開発された薬剤を散布しないシロアリ防除方法です。
その仕組みについて詳しく説明しましょう。
薬剤を散布しないでシロアリを駆除できる仕組み
イエシロアリにベイト剤を食べさせている写真
シロアリは、数万頭から数十万頭の家族で仲間同士で餌を分け与えて生活をしています。
巣にいる王室の「女王・王」を中心に、「兵蟻(へいぎ)」は外敵から仲間を護るために、「職蟻(しょくぎ)」は、餌の採取、巣の修繕、幼虫の世話などを行うために、シロアリはそれぞれの役割を担当しています。
シロアリは、「セルロース」を栄養として生きており、「セルロース」を大好物としていますが、
「王・女王」や「兵蟻」は自分で餌を採取することができず、職蟻から口移しで餌を与えてもらっており、シロアリの職蟻は年に数回脱皮を行います。
兵蟻の死骸(駆除完了時)
このようなシロアリの生態に着目して、
「職蟻が脱皮ができなくなる特殊な成分(脱皮阻害剤)」をシロアリの大好物のセルロースが含まれた木材などに注入して仕掛けておき職蟻に食べさせてことによって、ある日職蟻は脱皮ができなくなり死滅します。残された「王・女王」「兵蟻」は、餌を食べることができずに餓死してしまいシロアリの巣ごと駆除できます。
特に、固定の巣を持つ「イエシロアリ」に対して有効です。